ゼロ年代のすべて 読んだ。


2009/12/31 第二次惑星開発委員会


ゼロ年代とおさらばするために書かれただろうジャンル横断型の批評本である。
ゼロ年代カルチャー総括座談会なんかは美術からTVドラマまで網羅しており、この編集長の宇野常寛氏の幅の広さには驚き以外なかった。90年代が宮台真司ゼロ年代東浩紀、そして10年代が宇野常寛と言ってもいいのではないだろうか。もっと彼が活躍して欲しいと思った。

90、00の代表である宮台、東両氏は載っているが、柄谷行人など80年代の代表者は一人もいない。ほとんど70年代、80年代生まれの論者が書いている点も注目すべきところだ。

新しい才能が掘り起こされて、批評というニッチな場所を広げて欲しいと思った。
もっともっとこの世界の面白さを共有できたら世の中は豊かになるだろう。

それにはジャンルをまたぐ衝撃的なカルチャーの出現が必要だろう。